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オーストラリアで警察官に職務質問をされたら

オーストラリアで警察官に職務質問をされたら

職務質問って何ですか?

職務質問とは警察官が路上などで、不審な挙動をとる者を、職務上呼びとめて行う質問(及び身元照会)のことをいいます。  私達の一般生活において、警察官に職務質問をされるということ自体なかなかあることではありませんが 「職務質問に応じるかどうか自体は任意だろうから、拒否することができる」 と誤解されている日本人の方は少なくなくありませんので、本コラムで説明したいと思います。 まず、原則として、オーストラリアでは警察官による職務質問や所持品検査などは相当な理由に拠って行われるものですから、警察官の要請には応じる必要があります。 

職務質問と所持品検査の内容について

警察官による職務質問が行われた際に(必要に応じて)所持品検査で持ち物をチェックされるのは解るのですが、警察官にポケットを裏返して中身を見せるように指示されたり、誰に電話していたのか確認する目的で携帯電話のロックを解除して渡すよう求められたり、携帯電話に登録してあるソーシャルメディアやメールなどをチェックされたりといったことは合法なのでしょうか? 

クィーンズランド州の法律では、Police Powers and Responsibilities Act 2000のChapter 2において警察官が異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪の疑いがある場合、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由がある場合、その他に職務上必要であれば、このような要求を行う事が認められています。   もちろん犯罪の疑いがある“相当な理由” が前提となる訳ですが、法的な見解は一定ではなく、また、警察官はその理由を説明する必要はありません。  警察官は携帯電話が盗品であったり、犯罪に使われている可能性の疑いがある場合には中身を確認することができますし、重大事件の証拠となる写真や動画がある場合には携帯電話の提出を要求する事ができます。  必要となる捜査内容はケースバイケースとなることから警察官に与えられている捜査上の権限は広く、これといってガイドラインが明確にされている訳ではないのですが、解りやすいところでしたら、停止させた車内から大麻の匂いがしたり、被疑者が複数の携帯電話を所持しているような場合や何かを隠すような仕草が見て取れる場合には所持品検査が職務として必要といえるでしょう。  最近であれば ”ナンバープレートの自動識別システム:ANPR” で補足された車両に狙いを定めて職務質問を行うなど、警察官は理由なく捜査を行っている訳ではありませんから、基本的には捜査に協力する必要があります。  

職務質問にあったら

前述の通り、オーストラリアの警察官は独断でランダムに車輛の捜索や携帯電話などの所持品検査を行う事はできませんから、何か疑わしい理由がなければ、このようなことが求められることはありません。 日本のドラマなどでは警察官の職務質問に対する対応を”任意”として描かれていたりしますので義務ではないようなイメージがありますが、オーストラリアでは基本的に職務質問や所持品検査など警察の捜査には協力しなければなりません。  理由を説明せずに断ったり、その場を離れようとするのは捜査対象を広げるだけです。 もちろん、違法性が確認されなければ直ぐに開放されるでしょうし、応じられない正当な理由がないようなら隠す必要もないわけですから、素直に従って身の潔白を証明するのが賢い選択です。

 

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